IBCコンテナは1基で約1.2m四方ある大型の容器です。トラックで届いたあとは受け取る側で荷下ろしをするのが一般的です。当日になって「フォークリフトがない」「トラックが敷地に入れない」となると、受け取りそのものができないこともあります。
中古IBCコンテナを購入前に、設置場所に置くまでの「運ぶ・受け取る・降ろす」の段取りを整理しておきましょう!
まずはIBCコンテナの大きさと重さを把握する
配送や荷下ろしの段取りは、すべてIBCコンテナの寸法と重量が出発点になります。一般的な1,000Lクラスの目安は次のとおりです。
- 外寸 約1,200×1,000×1,160mm
- 空の状態の重量 約60kg前後
- 底部 パレット一体型(フォークリフト・ハンドリフトで扱う前提の構造)
寸法や重量はメーカーや型式、パレットの素材によって異なります。中古品は同じロットでも仕様が混在している場合があるため、搬入経路や設置場所に余裕がないときは、購入前に寸法を確認しておくと安心です。
空の状態で「60kg」と聞くと人力でもなんとかなりそうに感じますが、幅も奥行きも1mを超えるため、重さより大きさの方が扱いにくさの原因になります。荷台の上から手で降ろす前提で計画するのは、おすすめできません。
トラック1台に何基積めるかの目安
中古IBCコンテナの送料は、「1基あたりいくら」よりも「トラック1台あたりいくら」で考えると全体像をつかみやすくなります。
積載台数の一例として、空のIBCコンテナを4t車で約20基、大型車で約32基程度が目安です。実際に積める数は次のような条件で変わります。
- 荷台の内寸(同じ4t車でも、標準とロングで荷台の長さが異なる)
- 荷台の形状(平ボディか、ウイング・バンか)
- 段積みできるかどうか(製品の仕様やフレームの状態による)
- 他の荷物との混載か、IBCだけを運ぶか
特に段積みの可否は台数に大きく影響します。IBCコンテナ1基の高さは約1.16mなので、2段にすると荷物だけで約2.3mになります。ウイング車やバン車は荷室の高さに制約があるため、車両によっては2段積みできないこともあります。また、公道を走る車両は積荷を含めた高さが原則として3.8m以内に制限されています。
フレームに歪みやサビがある中古品を無理に段積みすると、輸送中の荷崩れにつながるおそれがあります。何基ずつ運べるかは、販売元や運送会社に確認して決めることになります。
少量なら1基あたりの送料は割高になりやすい
トラックを1台手配する費用は、積む数が2基でも20基でも大きくは変わりません。そのため、少ない台数で購入すると、1基あたりの送料が本体価格を上回ることも珍しくありません。
中古IBCコンテナで「最低購入個数」が設けられている商品があるのも、こうした輸送の効率が関係しています。中古IBCコンテナ.comでも、商品によって最低購入個数を商品説明欄に記載しています。
送料を含めた総額を抑えたい場合は、次のような考え方があります。
- 将来使う分も含めて、必要数をまとめて購入する
- 設置場所に近い保管場所の在庫を選ぶ
- 他の事業所や近隣の利用者とまとめて手配できないか検討する
中古IBCコンテナ.comの商品ページには商品ごとの保管場所(都道府県)を表示しており、商品一覧ではエリア別に在庫を絞り込めます。本体価格が同じでも、保管場所が近い方が総額を抑えやすくなります。
大型荷物は「車上渡し」が前提になりやすい
トラックで届く大型の荷物は、「車上渡し」で手配されることが多くあります。車上渡しとは、ドライバーが担うのは目的地まで運んで荷台の上で引き渡すところまでで、荷台から降ろす作業やその先への運搬は受け取る側が行う引き渡し方法です。
つまり、「届けてもらえば降ろしてくれるだろう」と考えていると、当日に荷下ろしできない事態になりかねません。引き渡しの条件は取引ごとに異なるため、購入前に「荷下ろしはどちらが行うのか」を必ず確認しておきましょう。
荷下ろし方法ごとの確認ポイント
受け取る側で荷下ろしをする場合、主な方法は次の3つです。自社の設備と人員でどれができるかを先に決めておくと、配送方法も選びやすくなります。
フォークリフトで降ろす
IBCコンテナはパレット一体型なので、フォークリフトがあれば最もスムーズに降ろせます。平ボディやウイング車であれば、荷台の横から差し込んで降ろすことができます。
確認しておきたいのは次の点です。
- 運転する人の資格:最大荷重1トン以上のフォークリフトは技能講習、1トン未満は特別教育の修了が必要です(労働安全衛生法関係)
- フォークが届く位置:バン車など後ろからしか差し込めない車両だと、奥に積まれたIBCに届かないことがある
- パレットの差し込み方向:製品によってはフォークを差し込める方向が限られている
- 荷下ろし場所の広さ:トラックの横にフォークリフトが切り返せるスペースがあるか
台数が多いと作業時間も伸びるため、ドライバーを待たせないよう、当日はフォークリフトと運転者を確保しておきましょう。
パワーゲートとハンドリフトで降ろす
フォークリフトがない場合は、荷台後部の昇降装置(パワーゲート)を備えた車両で配送してもらい、ハンドリフトで移動させる方法があります。
この場合に確認したいのは、重さよりも大きさです。パワーゲートの昇降能力は機種によって600kgから1,500kg程度まで幅があり、空のIBCコンテナ自体は軽くても、底面が約1,200×1,000mmあるため、プラットフォーム(荷物を載せる台)に収まるかが問題になります。小型車向けの機種では、プラットフォームを長くすると昇降できる重量が下がる仕様のものもあります。
- プラットフォームに底面がはみ出さずに載るか
- ハンドリフトも一緒に載せた状態で昇降能力に収まるか
- ハンドリフトのフォークがIBCのパレットに合うか
- 降ろした先の地面が平らで、ハンドリフトで動かせるか(砂利や土の上では動かしにくい)
パワーゲート付き車両は手配できる場合とできない場合があるため、希望する場合は早めに伝えておきましょう。
クレーン付きトラックで吊り下ろす
クレーン付きのトラックで、荷台から直接地面や設置場所に吊り下ろす方法もあります。フォークリフトが入れない場所や、段差の先に置きたい場合に検討されます。
ただし、クレーンの運転や、荷物にワイヤーを掛け外しする「玉掛け」には、吊り上げ荷重に応じた資格が必要です。また、IBCコンテナは吊り上げを前提にした吊り金具を備えていないものも多いため、フレームに直接ワイヤーを掛けると変形の原因になることがあります。吊り方は運送会社や作業者と事前に打ち合わせておきましょう。
配送前に伝えておきたい情報
配送の手配をスムーズに進めるには、受け取る側の状況を販売元に具体的に伝えることが大切です。問い合わせの段階で次の情報をそろえておくと、車両の選定や見積もりが早くなります。
- 配送先の住所
- 必要な基数
- 大型車が入れるか(前面道路の幅、門の幅や高さ、敷地内での切り返し)
- 荷下ろしの方法(フォークリフトの有無と最大荷重、パワーゲートやクレーンの希望)
- 受け取り可能な曜日・時間帯
- 当日の立ち会い者と連絡先
- 車両の高さや重量に制限がある道路や場所がないか
特に農地や資材置き場、住宅地に近い事業所では、大型車が現地まで入れないことがあります。その場合は小さい車両に分ける必要があり、台数や送料にも影響します。現地の写真や地図を添えて相談すると、認識のずれを防ぎやすくなります。
受け取り当日に確認すること
荷物が届いたら、荷下ろしの前後で次の点を確認しておきましょう。
- 基数が注文どおりか
- タンクの割れや大きなへこみ、フレームの曲がりがないか
- パレットに破損がないか
- バルブやキャップが揃っているか
気になる点があれば、その場で写真を撮っておくと、後から販売元に相談するときに状況を伝えやすくなります。
荷下ろし後に設置場所まで移動させるときの注意点や、設置場所の選び方については、IBCコンテナの設置・保管・移動で気をつけたいポイントを解説で詳しく紹介しています。
まとめ
中古IBCコンテナの購入では、本体の状態と同じくらい、運び方と受け取り方の段取りが重要です。発注前に決めておきたいのは、次の4点です。
- 必要な基数と、それがトラック何台分になるか
- 保管場所から配送先までの距離と、送料を含めた総額
- 荷下ろしを誰が、どの方法で行うか
- 配送先に車両が入れるか
この4点が固まっていれば、見積もりから受け取りまでを無駄なく進められます。
中古IBCコンテナ.comでは、掲載商品の在庫状況や必要数量、配送先に応じた配送条件のご相談を受け付けています。配送先の状況や荷下ろし方法を添えて、お問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。